
どうも、ゆうだいマンです。
今回は不安のある支点を使う際の支点補強であるアンカーサブバックタイ(プレテンションサブバックタイ)について解説します。
「どうしてもこの場所の支点を使いたいけど、強度が少し不安」というときありませんか?

↑このような防護柵に支点を取るときなどです。
エッジとロープの干渉などを考えると使える場面が意外とあるのではないかなと思います。
それでは、いきましょう!
支点が壊れる可能性
アンカーサブバックタイを使うような支点は主にフェンスなどの防護柵や木に支点を取るときが多いと思います。
では、このような支点が壊れる可能性はどのような視点で予想すればよいのでしょうか?
少し考えてみましょう。
防護柵が壊れるパターン
まずは、防護柵自体が腐食しているパターンです。
腐食とは錆びている状態ということです。
金属が腐食すると当然ながら強度が低下します。
そして腐食にも段階があって表面だけ錆びている状態と内部まで錆びている状態があります。
内部まで腐食している場合は少し触るだけでボロボロと壊れていくので支点を足で強めに蹴って確認してください。
次に防護柵の基礎の部分が地面にしっかりと固定されていないパターンです。
建設コンサルタントでサラリーマンをしているときに橋梁点検を行ったりしているのですが、この防護柵のグラつきというのが意外と多いです。
要は支点が浮いている状態ですのでここで支点を取ることは危険です。
木が壊れるパターン
基礎知識として腕程度の太さの木であれば十分な強度のある支点として使用できます。

↑これくらいの太さです。(肌が黒いっすね)
ただし、この強度で支点を取ることができるのは、広葉樹で木の根元に支点を取るという条件付きです。
木の支点が壊れるパターンは腐ってるときと地面が緩いときです。
考え方は防護柵の考え方と同じです。
作成方法
まず、防護柵に対して下の写真のような支点のとり方はプロとしてあまりしたくないです。

防護柵へのダメージが予想されます。
アクセスをするとき支点にかかる荷重はロープユーザーの荷重+衝撃荷重のため、それに耐えうるかどうかを支点探しの旅の途中には考えてください。
「この支点はおそらく荷重に耐えうる。だけど、心配なのでバックアップをしておきたい」
このようなときに登場するのがアンカーサブバックタイ(プレテンションサブバックタイ)による支点補強です。
注意点として1ポイントにつきアンカーサブバックタイは1つとしてください。
①支点をとる
支点をとりカラビナを通す。
そして、エイトノットをアクセス側(レスキュー側)のカラビナをかける。

②倍力を組みテンションをかける


かなり強めにテンションをかける。

クローブヒッチ(巻き結び)でとめる。

さらに、クローブヒッチをさらにミュールノットで固定する。
③アンカーサブバックタイ全体の写真

④スリングをラップさせて防護柵に支点をとる

アクセスするためのロープをセットする。

アンカーサブバックタイは支点補強のためのバックアップなので、支点が壊れたときにスリング同士がかみ合うようにセットしてください。
⑤セット完了

さあ、アクセス開始です!
まとめ
ということでいかがだったでしょうか?
アンカーサブバックタイは、消防士のレスキューのための支点やロープ産業で橋梁点検や法面調査のための支点のバックアップでも十分に使える手技だと思います。
ロープアクセスやレスキューは支点がすべてです。
支点を設定してしまえば仕事の7割は終わったようなものです。
これからもさまざまな支点のとり方を投稿しますので、一緒に勉強していきましょう!
では、また✋